Denka - デンカ株式会社 - 新卒採用 2023

ENTRY

鈴木 茂
CAREER STORY
研究開発

組織を俯瞰して、
他者と自分の声に耳を傾ける。

鈴木 茂
先進技術研究所 先端高分子研究部 部長代理
1994年入社
理工学研究科 有機材料工学専攻修了
#化学・材料系出身#研究#東京都で働く#修士#管理職社員

キャリアパス

1999年
中央研究所 有機系基礎研究部
2007年
千葉工場 プロセス研究センター 兼 ポリマー研究センター
2008年
青海工場 青海REプロジェクトチーム[サブグループリーダー]
2012年
青海工場 有機材料研究部[グループリーダー]
2014年
デンカイノベーションセンター 先進技術研究所 先端高分子研究部[グループリーダー]
2017年
デンカイノベーションセンター 先進技術研究所 先端高分子研究部[部長代理]

プロローグ

 大学時代は材料工学を学び、天然繊維の化学修飾について研究をしていた鈴木。就職活動では「新しい材料をつくりたい」という思いを胸に総合化学メーカーを希望した。数々の総合化学メーカーのなかにおいて重要視したのは会社の「規模」だった。
「研究、製造、販売に至るまで、すべてやってみたいと思ったんです。規模が大きい会社では分業が進んでいるので、希望には叶わないと考えていました」
 生み出すところから売るところまで手がけたい。そんな思いを抱き、鈴木はデンカへの入社を決めた。

仕事風景

STEP 1:24歳手探りで研究を続け、
新たな知見を積み重ねる

 入社後に配属された中央研究所で、鈴木に与えられた研究テーマは新たなポリマーの合成手法の確立だった。現在機能樹脂として製品化を目指している「SEポリマー」であったが、当時は、その研究開発は緒に就いたばかりだった。 「当時は合成手法の基礎の基礎を確立しようとしている段階で、プロセスの開発や評価手法の確立などまったくの手探りの状態でした。なかなか成果が出ませんでしたね」

 成果が出づらいテーマであったため、モチベーションの維持にも苦労した。しかし、さまざまな試行錯誤によって、鈴木は、新たな知見を積み重ねていった。
 入社6年目、SEポリマーの研究は一旦、中止となり、次に鈴木が手掛けたのはSBC樹脂「クリアレン」の構造解析だった。ペットボトルのラベルなどに使われるクリアレンの常温で縮みにくいという性質をさらに向上させるために、材料の構造と物性を解析するのが鈴木のミッションとなった。

「すでに製品化がなされているおり、具体的なスペックを目指して、開発を行うという明確なゴールが設定されていました。当時クリアレンは売り上げを急激に伸ばしており、私が関わったことによって、さらなる売り上げの拡大が実現できまして、やりがいも大きかったですね」
 自らの取り組みが、マーケットの評価に結びつく。これは研究者にとって何にも代えがたい喜びであることは間違いないだろう。

インタビューの様子

STEP 2:34歳自らの信念を持つことが
マネジメントの原点

 入社して10年が経ち、クリアレンの特性向上にも一定の目処がついたころ、研究組織に大規模な再編が行われた。一つの組織内で無機化学材料と有機化学材料を扱うようになり、鈴木が所属するチームも総合職の社員が8人から2人に減った。さらに、クリアレンに加えて再びSEポリマーの研究が始動し、鈴木は合計8名の部下のマネジメントを任されることになった。
「それまでは先輩にマネジメントされる立場だったのが、いきなりマネジメントをする立場になりました。

 とにかくやらなくてはという意識が強かったですね。部下に対してはとにかくモチベーションを落とさぬよう対話を重ねることに努めました」
 部下に仕事を任せるのも初めての経験だった。まずは現場に同行して作業の内容を把握し、共に作業することで相手の適性を見極めながら、現場を任せられるタイミングを計った。部下だけでなく、上司、同僚、経営陣など、マネジメントに携わると、意識せねばならない層が格段に増える。

 さまざまな相手とコミュニケーションを取るうえで鈴木が意識したのは、「自分の信念を持つ」ことだった。
「判断の根拠が明確にならなければ、人は説得できません。どちらの味方だから、ではなく、経験や知見などに裏打ちされた『自分の信念』をしっかりと持つことが重要なのだと気づきました。これは今でも自分のマネジメントの礎になっています」

インタビューの様子

STEP 3:42歳難しい判断を繰り返しながら、
経営の視点を身に付ける

 千葉工場での勤務を経て、鈴木は青海工場の生産技術室で半導体製造に用いるモノシランガスの生産性改善に取り組んでいた。新規生産プロセスを検討するなか、部長、室長の異動等が重なり、鈴木は一人でグループリーダーの仕事をこなすことになった。当時、鈴木が手掛けていたのは、他社とのJV案件だった。
「JV案件だと、常に他社が仕事相手になります。日常的に行う、細かな判断なども、他社に対してはデンカの判断として伝わることになるので、常に慎重な判断が必要となります」

 さらにこの生産プロセスでは600℃、2メガパスカルという高温高圧のプロセスが必要であるため、常に大きな事故の危険性がつきまといます。プロセスの改善、現場の安全管理、JV先の会社との調整など、責任の重さを感じながら業務にあたった。
 他社とのやりとりのなかで、鈴木は、自社の主張や決定プロセス、重要視するポイントなどに他社との違いと、デンカの社風や良さを感じたという。

「『真面目で実直』という点がデンカらしさなのだと思います。約束をきちんと守り、誠実に仕事をする、という点においては非常に素晴らしい会社なのだと感じましたね」
 また他社との交渉のなかで、経営からの視点も身についたという。
「会社がどのようなメカニズムで動いているのかが見えてきました。会社がいま何を必要としているのか、その目利きが少しはできるようになったと思います」

FUTUREオープンイノベーションで
新規テーマを実現したい

 現在、鈴木は先端高分子研究部でリチウムイオン電池向けの材料の開発に携わっている。新規テーマ創出や現製品の新規用途の展開、他社とのコラボレーション、マクロトレンドの把握など、組織が抱えるミッションは多岐にわたる。
「自分の研究から製品にこぎつけた経験がまだないので、いつか自らの手で新規製品の開発を実現したいと考えています。一人でできることは限られているので、自らの経験を後進に伝え、強いチームをつくっていければと思っています」
 鈴木がこれまで築いてきたつながりがオープンイノベーションを加速させる。「独りよがりにならず、意見に耳を傾ける」という姿勢が、やがて大きな成果を生み出すに違いない。

ページトップ