デンカのエラストマー・機能樹脂部門は、先進的な高分子化学の研究を通じて、クロロプレンゴムやスチレン系樹脂、化成品の事業を強化しています。

2018年4月1日に「特殊導電材料部」は「電子・先端プロダクツ部門」に移管されました。

デンカ ブラック®

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概要

「デンカ ブラック」は、カーボンブラックの一種でアセチレンの熱分解によって製造されるアセチレンブラックです。高純度で導電性に優れており、乾電池の原料、電力ケーブルをはじめ、シリコーン製品、IC包装材などの分野で導電や静電気防止にその特性が生かされています。

特長

「デンカ ブラック」は、炭素のコロイド状微粒子からできていることは他のカーボンブラックと同じですが、その粒子が鎖状に連なっていること、およびグラファイト化が非常に進んでいることが他のカーボンブラックとは著しく異なる点です。そのため伝導性(電気伝導性、熱伝導性)や吸液性など独特な性質を持っています。

用途

乾電池基材、ゴム補強材、ケーブル、タイヤ、ベルト、ホース、床、靴、面発熱体、黒色顔料、電子部品材料など

特長詳細

限りなく高純度なカーボン ― 高い伝導性(電気伝導性、熱伝導性など)

<デンカブラック>はアセチレンガスの自己発熱分解により生成するもので、反応に酸素を必要としません。そのため、高純度で、未分解や官能基として存在する水素分が著しく少なく、また酸素を含む官能基は殆ど含まれません。このことは<デンカブラック>に卓越した伝導性があることと密接な関係を持っています。

高いストラクチャー ― 高い吸液性、高い伝導性

<デンカブラック>を電子顕微鏡で拡大して見ると、黒い球を数珠つなぎにしたような姿をしています。このような粒子のつながりはカーボンブラックの鎖状構造「ストラクチャー」と呼ばれるもので、<デンカブラック>はこのストラクチャーが他のカーボンブラックに比べ著しく発達しております。このため粉末は見かけ比重が小さく、この空間に多量の液体を保持することができます。また、個々の粒子が連なっているうえ、グラファイト化が進んでおりますので、電気および熱の伝導性にも優れています。

用途例

デンカブラックの用途

<デンカブラック>は、昭和17年に製造を開始、ゴム補強用として重要な役割を果してきました。昭和23年頃からは、日本においてもアセチレンブラックが乾電池に使われ始め、昭和25年頃からは天然黒鉛に変るアセチレンブラックの使用が広く普及し、<デンカブラック>の用途もゴム補強用から乾電池用へと急速に転じてきました。 最近ではその傑出した高純度及び電気伝導性・熱伝導性を利用して、超高圧ケーブルの半導電層や、キーボード、ロール、ベルト等の導電ゴムを始め、AVテープ、ICパッキングやICトレー等に、主に粒状品が中心となって幅広い用途に使用されております。また、新しい用途として各種の一次・二次電池用途へも展開され、今後とも広い分野への用途展開が可能です。

乾電池

<デンカブラック>は、その高吸液性と高い導電性を利用して、多くの乾電池の電解液保持剤、及び発生した電気を電極に伝導するために使用されています。乾電池用には、吸液性の高い<デンカブラック>【粉状品】および【プレス品】が適しています。

ゴム補強剤

<デンカブラック>の補強性としては、(1)硬度が高い、(2)発熱性が大きい、(3)伸びが大きい、その他は全般的に中庸な性質を持っています。そのため、印刷ロールなどに用いられます。また、補強性に加えて、熱の発散が良好であり、カットに強いので、発熱および使用条件の過酷なタイヤブラター、レーシングタイヤ用として優れています。

伝導性材料配合剤

カーボンブラックのうちでもアセチレンブラックの<デンカブラック>は特に高い伝導性を与えるものであります。
<デンカブラック>が金属粉に比べて優れている点は、

  1. 極めて高純度の炭素であるため製品の耐劣化性が向上する。
  2. カーボンブラックとしての補強性があるため、製品の機械的性質が優れている。
  3. アセチレンブラックとして常時安定した形で入手することができる。
  4. 加工性が良い。
  5. 高純度なので、カーボングリッド等の夾雑物が極めて少ない。

などが挙げられ、古くからケーブルの半導電層等に使用されています。<デンカブラック>はゴム・プラスチックの他にも、セメント・紙などにも配合し、その伝導性は広く利用されています。

伝導性材料の応用例

ケーブル

導体と絶縁体の間の半導電層に導電ゴムが使用されています。また通信ケーブル等の雑音遮蔽材としても優れております。

ベルト

工場や鉱山などで静電気による事故を防止するため、ベルトに導電性をもたせます。

ホース

流体がホースの中を流れる時に発生するホース、流体、地面の間の静電気による電位差をなくし、放電、火災を防ぎます。

病院の手術室の床など、静電気の放電を防止します。

日常生活においては問題とならない静電気火花も、爆薬工場や病院では重大な問題であり、導電性の靴は有効な解決策です。

ロール

ロールは絶えず他の物体と接触・分離を繰り返すため帯電し、爆発の原因や吸引による作業性の低下を招きます。ゴムロールに<デンカブラック>を配合し、導電性を持たせることができ、複写機や印刷機ロールなどに使用されています。

加熱器

導電ゴム、プラスチックに電気を通すとニクロム線ヒーターと同様に発熱します。金属に比べ加熱が均一で、軽く、柔軟性があるゴム、プラスチックの優れた性質を持つと同時に、成型・加工が簡単です。プロペラの除氷装置、部屋暖房など、様々な用途が開発されています。

面発熱体

<デンカブラック>で、ゴムやプラスチックに伝導性を与え、電気を通すことにより、面全体が発熱体となることを利用するものです。床暖房や、各種融雪機材に利用されております。

伝導性塗料・接着剤

各種伝導性材料の加工をはじめ、電気伝導性や熱伝導性を要する製品の塗装や接着などの用途に使用されます。

電子部品用材料

<デンカブラック>はアセチレンガスを原料としているため、高純度のカーボンブラックであり、硫黄分や金属分など不純物が極めて少ないため、電子材料用素材として大変優れています。シリコンゴムの導電化では、架橋阻害が少なく良好な導電性を示します。

その他

<デンカブラック>を潤滑剤に入れるとその強度が上がり、高温使用の際の熱安定性は大幅に向上します。 また純炭素を必要とする冶金工業、或いは試験研究において、高純度炭素付与剤として用いることができます。 炭素工業において、各種炭素材に混入して導電性を調整することができます。

詳細情報

デンカブラックのグレード

<デンカブラック>は形状によって、【粉状品】、【プレス品】、【粒状品】の3種類のグループに分けられます。

【粉状品】 は、分解炉で生成したままの軽い粉状です。
【プレス品】 は、粉状品をプレスし、かさ密度を高めておりますので、作業中の飛散性は大幅に減少します。
【粒状品】 は、かさ密度が高いため、作業中の飛散がほとんど無く、取り扱いが便利です。

概して、高い吸液性が要求される乾電池用には粉状品およびプレス品、導電性が要求される高分子材料などへの配合用には粒状品が最適です。

グレード
一般的な用途 荷姿
粉状 マンガン乾電池、その他の各種電池、他 5kg紙袋
     プレス
(プレス特殊品)
 50%プレス 10kg紙袋
 100%プレス 導電用、他 20kg紙袋
 FX-35 【高吸液性】超高性能マンガン乾電池 10kg紙袋
 HS-100 【大粒径・低ストラクチャー】
磁気テープ、
シリコンゴム
20kg紙袋
粒状 導電用、ケーブル半導電層、電子材料関係、他 10kg紙袋、250kgフレコン

 

物性一覧(各数値は規格値ではなく、代表値を示したものです。)

  粉状品 プレス品 粒状品
50% 100% FXー35 HSー100
 <一次粒子形態、結晶性>        
 平均粒径 (nm) 35
36
 36 23 48 35
 比表面積 (m2/g) 68 65  65 133 39 69
 ヨウ素吸着量 (mg/g) 92 88  88 180 52 93
 <一般物性>        
 かさ密度 (g/ml) 0.04 0.08
0.13
0.05
0.15
0.25
 塩酸吸液量 (ml/5g) 16.8 15.8 13.7 25.8 10.4 14.0
 電気抵抗率 (Ω・cm) 0.21 0.20 0.20 0.25 0.14 0.19
 灰分(%) 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01
 水分(%) 0.04 0.04 0.04 0.08 0.04 0.03
 粗粒分(ppm) <10 <10 <10 <10 <10 <1
 ph 9~10 9~10 9~10 9~10 9~10 9~10

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